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 酒米 糯米 もち

品目●米
品名●糯米
 

糯米




 日本のお正月、神棚や仏前に供えられる餅。お雑煮やあんこ餅などのお正月食としても欠かせないし、折々の祭りや祝い事などの年中行事に様々な形で登場してきた。山形県の場合は、この餅文化が現代にも深く、しっかりと根付いている。地元ではハレの日に限らず、何かにつけて餅を食べる。しかも家庭内で餅をつくのがかなわない時は、近所の餅店にささっと買いに走る。街々に餅の看板が並ぶのはそのせいだ。

 ここで糯(もち)米と粳(うるち)米の違いを簡単に紹介しよう。いわゆる「もち」と「うるち」は同じイネでも、デンプンの性質の違いで決まる。デンプンにはアミロースとアミロペクチンの二つの性質があるが、「もち」にはアミロースが全く含まれず、アミロペクチンデンプン100%。一方「うるち」は10数%〜20数%のアミロースと残りのアミロペクチンデンプンから成り立っている。つまり「もち」の粘りはアミロペクチンの性質によるものだ。



 長く豊かな歴史の中で磨かれてきた山形県の餅文化。地元で産出する良質な糯米の評価ももちろん高い。最上地方は、全国農業協同組合の「糯米団地」指定地だ。ここでは酒米と同様、内陸の中山間地の気候を生かし、大規模な糯米生産を展開している。ここで、最も生産量を伸ばしている品種がヒメノモチだ。地元山形県で育種されたこの米は、中生で病気に強く比較的作りやすい。ただ施肥が過多になると伸びすぎて倒伏することもあり、管理を徹底するという。また、収穫期が一斉に来るので、刈り取りを一気に済ませなければならない。さらに刈った米は24〜25%の水分を含んでいるが、保存のためには干したり乾燥機にかけて15%程度にしなければならない。この作業も一気に行うことが必要だ。



 もう一つ、糯米の新品種として注目されるのがワタボウシだ。その名の通り真っ白で、マシュマロのような食感が特徴。この地方でも徐々に作付面積を拡大している。
 一般に糯米の良し悪しは、搗いて餅にした時の伸びの良さや弾力、なめらかさなどで決まるとされる。ヒメノモチもワタボウシも、コシ・伸びなど品質面は万全。山形の糯米は良質な産米として、また様々な餅加工品として全国に出回っている。

 ペッタンペッタン…臼と杵での餅搗きは、21世紀にも失いたくない日本の伝統風景。餅の美味しさと伝統の豊かさを、山形から改めて発信したい。

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